インド・パンジャーブ州パタンコットで空軍襲撃

地名から…一般的な日本語はパタンコートですが、私の耳ではパタンコットです。
で、パタンコットとチャンディガルはある意味「鬼門」です。
宗教の境界線、軍事の境界線。

パンジャーブ州といえば、シク(シーク)教徒が多い州。しかも、隣接する州は、ヒンドゥ、仏教、イスラームの聖地を擁しています。

シク(シーク)教、いまさらですが、日本でインド人のイメージは彼らのターバン。ですが、ターバン自体はシク(シーク)教だけのものではない、とはいえ、彼らのターバンが代表的。たぶん、シク(シーク)教の軍人や警備員が目立っていたからなのではないかと思います。カーストとして「シンさん」が多い。シンさんといえば、前首相よりも、格闘家タイガー・ジェット・シンさんを思い浮かべるかたが多いのではないでしょうか。シンさん…タイガーではなく獅子…シンハ、ライオンです。歴代の「王の軍人」ということでクシャトリヤに属します。王自体もクシャトリヤですが、シンさんたちは欧米でいうところの「騎士」というところでしょうか。英国支配時代に軍人・警備員として活躍していた人たちの子孫もまたそういった類の仕事を継承しています。香港のビルの警備員さんがキレイでお洒落なターバンをして立っている姿を見ると、ああ、英国植民地時代の名残があるな、このかたがたって、インド人ではなく、香港人なのだろうな、人によっては中国国籍になってもいるのだろうなと。ときどきインド映画で民間航空機パイロットがターバンつけていますが、まさしく彼らです。想像ですが、彼に「シンさん」とよびかけたら、何人かは振り向くでしょう。まぁ「シンさん」だけではないのですが、似たようなカーストの人たちでしょう。

前首相「シンさん」は決して問題があるというほどの悪い首相ではなく…まぁ「ロボット」とあだ名される身体動作と企業(日本で例えれば経団連みたいな…)にあやつられていると思われる政策がイヤというアンチ派とネール一族の流れに国民会議派がNOだった方々の投票行動による、単に現首相のカリスマ性に負けただけとしかいいようがないんですよね。

もうひとつ。パンジャーブ州は5つの川という意味ですが、実はパキスタンとインドに分断されています。しかも、パンチ5 アーブ水、ペルシャ語(つまり宗教的にはゾロアスター)  

さて、今回の事件。ここまで書いたら、「狙われる」地域ですよね。
今回の事件の経緯はインド・メディアNDTVの記事からご高覧くださいませ。

パタンコット…ではなく、チャンディガル…パンジャブ州にありながらヒンドゥの女神からとった地名であり、ヒンドゥ教徒も多い土地。私は、ここで2回、時間差で危ない思いをしないで済んだ経験があります。「数時間前にテロリストがいた」「2時間前に爆破があった」…前者はバスでの検問によって知り、後者は鉄道駅に到着して町が騒然としていたことで知りました。命びろいして生きているのかもしれません、私。




坪野和子☆世界の音楽☆世界のことば

2016年からネット発信スタイルを変えてみようと思います。天職である音楽と転職で勉強中の言語を中心にきままに生真面目に書き綴っていきます。

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