インド映画「バーフバリ 王の凱旋」観ました [ 加筆

柏市のキネマ旬報シアター。
昨日は音感上映とのことだったのと多分この日を逃すと6月30日の社会環境学会での講演(研究報告)の準備で忙しくて行きそびれそうでしたので。
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★テルグ語 ヒンディー語(実態ウルドゥー)映画やベンガル語映画と違って全然何を言っているのかわからないだろうな〜って思って出かけました。以前「ロボット」でもタミル語だから…と思っていたら、あらら膠着語だからサンスクリットやパーリ語が入っているし、ロボットの名前も「citti」=心だし、少し聞き取れるなぁって思った時と同じでした。少しわかる!「犬」とかヒンディー語の訛りに聞こえた言葉もあったし、わからない単語も...いくつかは何回も出てきたので、上映中初めて覚えたけれど、きっともう一度見ないとわすれるなぁ。
★ストーリーの「あるあるネタ」
ものすごくありがちなストーリー展開で何も考えずにひたすら楽しめます。
とはいえ、元ネタはラーマーヤナ、マハーバーラタだとか、ジャータカと同じような伝説だとか、まあそれでも少し頭を使ってかもしれませんね。シャクンタラー、神話…南インド、あまり詳しくないのですが、歴史物語も入っているのかしらね。
★パクりの連打
いろいろな映画から同じようなシーンを引っ張ってきていて、映画に詳しい方はパクりを楽しむことができるでしょう。黒澤明とかは日本人はすぐわかるでしょうが、グリーンデスティニーとか英雄とか香港や中華圏もいっぱい入っていました。
★やっぱり長い上映時間
昨日パキスタン人の天使くんとビデオチャットしていて「バーフバリを観に行った」っていったら「3時間かかったでしょ?」「うん、インドだったらインターバルが入るけれど日本はノンストップなの」
「ふえええええ ははは」
…多分このシーンで休憩なんだろうってシーンがわかりやすいです。以前はつなぎがどこかフィルムでわかったけれど、最近はつなぎがわからなく作られていて…日本上映用のフィルム?まさか!
★理想の治世 理想の為政者
なんとなくモディ現首相の動きと重なるところがある。追放されたアマレンドラが民衆と協働で問題を解決していくシーンは、掃除するモディ首相、トイレを作るモディ首相。これをネットで世界に流しているのは、インドにおける指導者と言いたいのでしょう。
見えない植え込み。
★女は強く 理想
いかにインドが母系社会か、そして理不尽な姑に正しい意見を言えるのか?
…手放しに感動したシーン!
強い女になりたいよぉ〜!
★「従兄弟としか結婚できないよ」
これはまあ王族事情なんでしょうけれど。昨年度パキスタン人生徒たちの話から「いとこ婚」って多いようで、中には「お嫁さんがぼくのお父さんのほうの従姉妹で婿さんがぼくのお母さんの従兄弟で」…それ、いとこ婚ではないけれど…って笑ったことがあります。財産や何かの理由で結婚相手が近い関係って東アジア系の私たちがあまりいい感じがないのですが。
★横恋慕
ありありストーリーの一つ。
だけど、この強引さは逆更級日記。
人の妻やカノジョを盗るって男の誇り?…と思う?
実体験では、めっちゃ優しく配慮してくれる。でも簡単に落ちないけど、事実がゆるせば落ちてあげてもいい?
★筋肉
ブルース・リーの背中筋肉猫シーンと同じようなシーンが何回か出てきます。男子向け!インド圏の(インド人だけでなく)男子 6パック憧れで、サルマン・カーンの真似とか、ボディビルダーの真似とか見せられてしまいます。先日不届き者がチャットでパンツ一丁の姿を送ってきました。却下!
★エキストラ
一体本当は何人でどこまでCG?
★脇役の女性が自然体
コテコテしていない!
★老いても美しい女性
国母の長男への引け目から段々と判断を失っていく姿と対照的なラストの方で毅然とした美しさを見せるデーヴァセーナ
★私好みの翻訳字幕
テルグ語はわからないのですが、きちんとした翻訳だということはサンスクリット語で付けるべき用語がそのまま訳語として出てきたので、かなりしっかりした翻訳担当者なんだと思いました。
かつて、30年前チベット語映画の字幕を担当した時は字数等、制限がありましたが、今の方が翻訳担当者の訳語に近い字幕になっているのかしら
★マンゴーアイス
上映前に買って食べました。3時間を乗り切るのにアイスは嬉しい。硬めなので時間がかかってもいい感じでした。

坪野和子☆世界の音楽☆世界のことば

2016年からネット発信スタイルを変えてみようと思います。天職である音楽と転職で勉強中の言語を中心にきままに生真面目に書き綴っていきます。

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