大学と外国人

京都の日本語学校から日本のトップ大学の合格数が多いという記事。
直接関係ないのですが、この記事から昨今の私の思いをだらだらと述べさせていただきます。

まぁ、合格者実績…はひとりでいくつも合格しているのだろうから人数ではないのでしょう。それから、日本語学校なんで、日本留学試験→外国人枠での合格なのだから、私が指導している(た)子たちより門がいくらか広いので、驚異というほどではないと思います。

日本の高校出身者…つまり日本人と日本在住者と同じ土俵で闘うわけではないのですからね。と、いうより、留学生の合格枠が増えていることのほうが驚異ですね。

◆日本人または日本出身
試験の点数力(学力でなく) トップ校の高校→トップ大学は、日本人合格者が相変わらず決まった層で…その下、上の下~中の中の高校はかつてのように浪人することなく無難な推薦・AO・自己推薦。自ら知らぬうちに見事に階層が出来上がってしまっています。

◆日本人の学生…え?? こんなに知識について非常識なの?? っていいたいくらい。
滑り止めと呼んでいいような大学では、47都道府県を白地図に埋めるなどという、小学生レベルの作業から授業に入るところもあります。日本にいながら、日本の知識がない人たちも大学生になるのですから。
◆もちろん、私も外国人・帰国生徒に日本の地名を地図で埋めさせる作業はさせています。だって日本のことを知らないから。ほかにも、日本で育っていないために欠けている知識をつけるようにしています。ただし、週1-2回の学習なんで、時間の限界があり、日本語学校のように毎日指導していれば、もっと上の大学の入れさせてあげられるようになるのにと。

◆中国人と日本出身者の勉強量が違いすぎるwww
現地校で中学(中学または高校)を経験している中国人と小学生くらいから日本にいる中国人との勉強に対する集中力に雲泥の差を感じるこのごろです。
そして…日本人と日本で育った子たちの勉強量の少なさ。勉強方法の工夫のなさ。
いや、中国人にかぎらず…。小学生のお子さんをバングラデシュ人の持つ友達は「娘が日本のほうがいい、だって宿題が少ないんだもん、と言っています。帰るのがイヤだというより日本のほうが勉強が楽だとのことです」と冗談を言ってご帰国されました。

◆留学生ばかりが優遇されているような気がします。
中国人というのではなく、世界中。そして、この現象は日本だけでなくアメリカでも。
さすがにアメリカでアメリカ文化を日本語で授業することはないのですが、日本では日本文化を英語で教えられる大学教員の募集をたくさん目にします。せっかく留学しているのに、なんで現地語、つまり日本語で授業しないのだろうかと思います。
多くの留学経験者は、現地語で授業を受け、現地語でレポートを書いたり実技試験を受けたりして、そこで苦労した経験が実になっているはずなんです。
親切なようで相手の先を考えていない。
また奨学金も留学生だと給付・貸与、数多くありますが、中国・台湾・韓国以外の在住外国人に対しての奨学金の機会はほとんどありません。
「留学生と交流する会」というのがありますが、在住外国人学生にはそういう機会があるのかすらわかりません。
特に気になっているのは留学生の枠での大学入試はかつてだったら「この子無理だな」という子がけっこう合格しているんです。

◆キャンパスのなかで
英語圏の友達とかたまっている学生、中国語圏の友達とかたまっている学生、韓国語圏の友達とかたまっている学生。かつて日本人留学生が日本語を話せる友達を探してみつけるとべったりだったという批判があった時代と同じような。
日本にいる意味があるのかなぁ??

◆韓国人留学生の変化
かつてはすごく優秀な人しか会ったことがありません。大学の非常勤講師を経験して、一旦レベルが下がりました。そのころ、優秀な人たちはアメリカに行ってしまったからです。その後、ちょっと前。なんと!!母国の大学の滑り止めに埼玉大学を選んだという人たちが…。漢字は祖父母に習い、また漢字を学ぶための塾に通っていたので、母国の激しい受験戦争だったらユルい日本の大学入試で入ってしまえるのだとか。
…もしかして、現在、中国の優秀な若者が日本留学を目指しているのは似たような事情かもしれません。金持ちでも幹部の子どもでもない優秀な子たち…。
あ、で、ここ5年ですが、日本人でさえよくわからない〇〇職人…みたいな日本文化や日本の技術に憧れを持って、まずとりあえず大学…。

◆現地人…日本人!!潜在的な在日コリアン!!ガリ勉しようぜぇ☆
留学生、言葉のハンデがなければ、しっかり勉強した経験と優遇で日本の大学生活をおくり、企業なども喜んでとってくれる。だって最初から先入観があるから。

◇でも、忘れられた在住外国人の存在を活かしてほしい
日本生まれで日本育ちの外国人(華僑・コリアンではなく)
日本に呼ばれて家族資格で日本に在住する外国人。
または帰国者となる(外国人)
頑張っていても留学生との差別が壁となっています。

◇多文化共生の視野が広がらないと
日本における単一民族幻想が根強いこと…でも、都会なら電車の中でいろいろな国の人々と普通に出逢います。大学キャンパスで日本人(日本語母語話者)以外の人たちをみつけることは簡単です。ですが、チャラくない日本人大学生を見つけるのは容易でない大学と簡単にみつかる大学の差が激しいと感じます。日常的な文化交流ができるようになるには、もっと留学生が増えないといけないのでしょうか?? いや、それ以前に体験型ではない異文化理解を体感する機会が日本をルーツとする人々に必要なのではないでしょうか。

坪野和子☆世界の音楽☆世界のことば

2016年からネット発信スタイルを変えてみようと思います。天職である音楽と転職で勉強中の言語を中心にきままに生真面目に書き綴っていきます。

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