映画「ボクは坊さん。」を鑑賞しました1

モーニング娘。…みたいにタイトルに「。」が入っている映画。

一言で言えば「日本仏教の実態を知ることができる映画」でした。
◆日本仏教とは「究極の在家仏教」
この映画のはじまりは「ボクの家は…お寺です」とナレーション的なモノローグではじまります。出家してお坊さんになるのが世界標準の仏教であるとすると、家がすでにお寺であり、「跡を継ぐ」という極めて特殊な状況にあります。
日本の宗教事情、世界の非常識です。それが悪いことでも良いことでもなく、日本の宗教事情そのものなのです。
◆映画の説明補足の前に…自己体験1
私自身、大学院は仏教学でした。まったくの在家で、さほど仏教に対する志もなく、仏教研究することでチベット音楽の本質を知り、チベット語も学べ、しかも河口慧海師が教鞭を執られた大学です。入ってから知ったことですが、当時は大学院偏差値がなかったのですが、なに??東洋哲学では慶應のすぐ下??…あ…そういえば、内部合格者が比率的に少なく、外部大学から入ったお坊さんの子弟だらけでした。仏教学・梵文学は特に。なんで合格できたかって…きっと運だったのでしょう。しかも女子3人が同じ専攻。大学はじまって以来のことでした。たぶん、大学側で外部の女子を入れたかったのかもしれません。一緒に入った友達は駒澤も受験していて「お坊さんだから肉を食べないと思ってサラダが美味しいお店に一緒に入ったら生姜焼き定食を頼んでショックだったのぉ」と純粋なお坊さんのイメージを持っていました。現在、彼女は精神から教えるヨガインストラクターです。インドで本質を学んで指導しているので彼女の存在はとても貴重です。
◆映画の説明補足の前に…自己体験2
で、私自身はお坊さんが肉食・お酒・たばこ…全然気になりませんでした。ですが、今は違います。海外でこの作品をご覧になる方々に対して文章による解説が必要…と思うほど…あまりにヤバすぎます。チベット仏教で一部の地域では説明があればなんとかなるだろうと思いますが全般的には苦しい。テーラバーダ(小乗仏教)圏と台湾・韓国、そして政治的な厳しさを越えて出家する中国大陸の仏教僧侶…それらを思うと…ご理解いただくのに学術的な検証を日本語以外で説明する必要があると感じました。

◆「門前の小僧習わぬ経を読む」ではなく「門中の小僧」[続く]

…すみません、書き込みパワーがなくなったので次回で。



坪野和子☆世界の音楽☆世界のことば

2016年からネット発信スタイルを変えてみようと思います。天職である音楽と転職で勉強中の言語を中心にきままに生真面目に書き綴っていきます。

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