大学って??「学びの場」??何を学ぶ??
大学が就職するまでの準備期間という位置づけが一般的になって久しいと感じています。
「大学遊園地化」とか「モラトリアム期間」とか。…こういう言葉がもう死語になるくらい当たり前になっています。かつて苦学生と言われていたバイト学生は当然のこと。
あれ??もしかすると、post-ww2は、こんなもんだったのかしら??
麻雀を覚えた世代、マルクス輪読した世代…。私が特殊な大学・大学院に行っていたので一般的な大学を理解していなかっただけなのかもしれません。或る意味で高度な専門学校でしたから。この先生でなければ学べない、あるいは必要な情報を得られない…授業やゼミは大学に入る目的でした。
とはいえ、専門学校の延長ではなかったのだろうと思います。なぜなら、日本大学藝術学部卒業と知った人たちからは偏差値の高さと特殊な研究テーマ(と私は言いたいけれど一般には「特技」)で勝ち抜いたと考えられているので、優秀な人というカテゴリーの態度で接してきます。…高卒のママ友たちもご自身のお子さんの入試以前はただの専門学校延長の大学という扱いで私を見ていたのですが、合格するのに諸条件での難関だと知ると態度が変わります。…いまさら遅いわ、簡単に入れない大学だってこと、もうちょっと早く知っていてよね。逆に偏差値が高い大学出身のママ友は、学力偏差値よりも特殊な技能で…引いていた??…的な接し方でした。
かといって、この特殊な学部で就職に有利になるのかというと、それは絶対ありえませんでした。学部が、より優秀なフリーランスを育成するような体質であった時代でしたから。さらに学生たちもフリーランスになれないから就職する…就職が負け犬…とまではいかないけれど…各分野の「表現者」を育てていて、そこから、就職も自己判断で狙う。
前置きです…ここまで。
朝日新聞社説。
[引用]学術が中心のこれまでの大学と並び、技能の教育に軸足を置く大学をつくる。大学の種類が増えるのは、1964年の短大の制度化以来である。[引用]
と、時代背景から入っています。当時、全部「大学」にしてしまったのが現在の差別化ができなくなってしまったのではないかと考えます。干支でひとまわり上の夫は工業高校卒業後、就職し、職場から短期大学に入れていただきました。これはあるべき姿の短期大学だったのだうと思います。
ですが、同じ扱いの短期大学で嫁入り前の教養…みたいな短期大学がお金がある家庭の御嬢さんの居場所としていっぱいできました。そういう短期大学では、とりあえず出席、授業中の私語当たり前、授業が終わったら即バイトかカレシとデート。これは今でも。女子短期大学の非常勤講師で出講した友達たちが「勝手にしゃべっていてそれでいいならなんとかなりそうだけど、試験で可の点数までなんとかしないといけないと思う。遊びに行くための言い訳で大学に来る子たち、デート前の準備の子たち、バイト前、そういう子たちに興味を持たせるのは難しいから、とりあえず点数を取らせる講義をしないとぉぉ」
[引用] 企業はこれまで大学で何を学んだかを重視せず、社内教育で人を育ててきた。それがグローバル化のなか、自前で育成する余裕がなくなっている。[引用]
と、いうより、外国人や外国人感覚の若者の増加?? 企業内で育成していても、「裏切り」のように仕事を覚えると去って行く。これを大学に任せれば、企業は即戦力に近い子を雇えるのですものね。
[引用] 答申は求められる人材として、IT分野でアイデアを提案するプログラマー、観光分野での接客のプロ、販売もできる農業者などを例示した。[引用]
例示されたいずれの分野もすべて「こんなこと大学で学ぶんだったら実務で覚えて欲しい」と関係者がおっしゃった生の声をお伺いしたものですから、え??あれ??でした。
特に観光分野は「お客様の書類10枚実務でやったら大学15回講義より仕事になる」
と、甘い環境で「疑似体験」の学習よりも厳しい実務で鍛えるべきだとおっしゃるかたがいらっしゃいました。
[引用]専門職に特化した大学院はすでにあるが、会計大学院などが需要を読み切れずに定員割れしている。新たに制度をつくるならニーズを明確にすべきだ。[引用]
法科大学・大学院も…ですね。グローバル社会なんだけれど…そういう大学院に行きたい若者は国内大学院に行く?? と単純な。
[引用] 社会への出口をふまえた検討は必要だが、就職実績を追うあまり、学問を深める機能が細るようでは社会の損失になる。[引用]
これは、完全に賛成です。と、いうかこの結論に対して賛成が言いたいので、ぐだくだとていろいろ書かせていただきました。
同じく朝日新聞。大学が就職予備校化してしまっているので、その風潮で企業が優位な立場で被雇用予定者に対して、ほぼ当然の態度で入社前の「研修??」を要求するのは、ありえることだと思います。私はこれに対してどちらかというと肯定的です。本人にとってこの会社の現場が合うかどうか知ることができますし、同期の同僚が友達になれるかどうかも測れます。自分にとって合わなければ、次の企業を探すチャンスを得られるので…ラッキーなはず。学生が負担と思うのは現在のバイトに支障が出るというリスクで、あまり前向きではないと思います。
問題となるのは、「報酬」
人手不足解消のためであれば通常のバイトより、ほんの少しでいいからそこそこの時給が必要でしょう。
◆近畿大学
日経ビジネスオンライン。
「大学生やった」「大学生をやった」…「大学生」の実感が在学中満載。志願者の数が多いのは納得、モラトリアム期にやりたいことがやれる場というニーズにぴったりですから。
0コメント