【国語科/教材研究】東野圭吾『滅びるものは滅びるままに』

なんて古いトピックの教材なんだろう!! 2005年に発行されたエッセイ集ですから。
クローンや遺伝子組み換えのありかたを考えるための教材でないにしても、作品の魅力が現在(こんにち)においては風化してしまったという感じがしてなりません。
すでに青い薔薇も黄色い朝顔も存在します。
さらにカズオ・イシグロがノーベル文学賞を受賞決定したあとの授業です。
"Never let me go"『わたしを離さないで』とほぼ同じ時期のエッセイです。
むしろ『夢幻花』を教材にしたほうが良かったのではないかと…。

どの教科も教科書の教材を選定し決定し検定を受け…ということで、内容が良くても…時間がかかりすぎるので、鮮度が低い教材になりがちです。私は、もともと音楽教員だったので、教科書の鮮度は「缶詰」だと感じていました。

環境問題・生物多様性・絶滅危惧種・遺伝子組み換え・クローン…国語科の先生のみが対応する内容ではないとも感じます。…本当は、こういう教材を「総合的な学習の時間」で扱うべきものだったのでしょうけれども…国語・社会・理科・外国語・家庭・情報…タッグ必要な内容ですもの。
実際に教材化された現在では、すでに単なる国語科の教材として終わっているのですもの。



坪野和子☆世界の音楽☆世界のことば

2016年からネット発信スタイルを変えてみようと思います。天職である音楽と転職で勉強中の言語を中心にきままに生真面目に書き綴っていきます。

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